The searches each other







「おや」

「あれ?」















 食後のひととき。

 美味しい紅茶と、手作りのスコーン。



 その何坪あるのか解らないくらい広い部屋に、大きな画面のテレビを見ていた二つの影があった。















「・・・・今日は探偵対決じゃなかったっけ」

「そう聞いてたんだが――――・・・いつの間に大食い対決になったんだろうね」

「ま。いっけどね~ 工藤新一はいねーみてーだし」















 『確かに』と微笑うのは白馬探。

 この部屋の住人で、白馬警視総監のご子息という立派な肩書きを持っている少年だ。







 ・・・・そして、その目の前にいるのは。















「いいじゃないか。西の服部平次にも興味あったんだろう?」

「でも推理してねえし」

「彼の知られざる一面が解ったと言うことで」

「―――――・・・そんなに大食いじゃねえって事がか?」

「そう」

「それ知ってどーすんだよ」

















 あっはっは、そーですねえと探は微笑う。

 アホくさ。という顔をして快斗は再び紅茶を口に運んだ。
































ひとくぎり



























 そんなこんなしてる内に放送は終わり、快斗は欠伸をしながらベッド程の大きさのソファに寝転んだ。



 思い出す、さっきの映像。





 ・・・・色の黒い、関西の探偵。





















 そーいや俺―――――――――・・・・・・・服部平次とはまだ対決したことねえなあ。

 前に大阪行った時も別に会わなかったし。











 あん時に、工藤新一のビックリな秘密知っちまったんだっけ・・・・・・・

























 まだ出てこない所を見ると元に戻ってないって事だし。

 そういや、結構チビ工藤と一緒にあいついるみたいだけど・・・・・服部平次は知ってんのかな?





















 ・・・・・工藤新一が、あのチビだって事。



































「なあ白馬」

「言っておくが、自分が知りたい事は自分で調べてくれ」

「・・・・・お前まだ俺が怪盗キッドだと思ってるだろ?」

「思ってない。確信してるだけだ」

「同じだっつーの」













 探はずっと快斗を『怪盗キッド』だと信じて追いかけ回している。

 最初に転校して来た頃よりは、2人は友達っぽくなってきたが・・・・その分余計に疑り深い。












 ・・・・まあ、事実なんだけど。




 証拠なんて残しちゃいねえから平気だし?























「大体、僕は工藤君なら少し面識はあるが、服部平次は全くない。彼の父親なら、会ったことはあるけどね」

「何だ。使えねえなあ」

「大阪方面に予告状出してくれば良いだろう」

「・・・・だから、俺はキッドじゃねえってんだろ」












 げんなりして起き上がる。

 実は現役高校生の怪盗キッドが、日帰り出来ない場所へ行けるわけもない。



 昼間になんか仕事出来ないし、夜に決行した後だと終電も危うい。





















「あ。そうそう明日、1時間目は合同の体育らしいね。お手柔らかに頼むよ」

「お前のクラスと? サッカーだっけ」

「得意かい?」

「あたりき。覚悟しとけよ~」





















 微笑う、快斗。

 それに応えて微笑う探。









 ・・・お互いが、お互いを探り合う不思議な関係。






































ひとくぎり





































 『怪盗』と『探偵』。



























 ・・・・そしてそれは、まるで恋人同士のような関係。










































Fin