モーニングキスに、ご用心





「・・・・あぢー・・・」

「ん~」

「・・・・服部。てめえ起きてんだろ、どけ」

「・・・・」



















 げし!

 新一は、背中にくっついていた体温を足で蹴る。

















「ひで~ 何も蹴らんでもええやんか!」

「朝から俺を怒らすんじゃねぇよ・・・・・・・」



















 のっそりと身体を起こし、隣の男を睨む。



 少し半開きの眼差し。

 明らかに安眠を妨害されて、不機嫌丸出しの表情。











 ・・・・・・・・まあ、妨害したのは『暑さ』なのだが。



























「まだ9時じゃねぇか・・・・腹立つ・・・」

「お前が勝手に起きたんやろ?」

「後ろで嫌な生暖かい体温感じたからなあ・・・・」

「嫌なんか? ショック~」

















 ちろりと、視線をよこすだけの新一。

 もう言葉を返す気力もないらしい。















「まあ、確かに朝から異常な暑さやけど」

「風もねぇのか・・・?」

「無いな。窓は開けとるし」

「・・・・・はー・・・やってらんねー・・・」



















 深く息を付く。

 肌に髪がべたつき、嫌そうにそれを取る。



 凄くだるそうだ。



















「シャワー浴びてき。スッキリするやろ」

「・・・そうする」

「布団干すか~。久々にええ天気やもんな」

「服部・・・・」

「ん?」

























 ・・・・・・声に振り向いた平次に、影が降りる。



 口唇に、感触と共に。





























「わり。ちょっとイラついた」

「・・・・」

「な、何だよ」

「工藤・・・・朝から俺に何して欲しいん?」

「は? 別に、そーゆー意味でしたんじゃねぇぞ!?」

























 触れるだけの口付け。

 それは逆に、平次に妙な気を起こさせた。



 新一は、『しまった』という顔を隠せない。























「とにかくこれ以上、暑いのは御免だ!」

「ええやんちょっとくらい~」

「ちょっとで済んだ試し、ねえだろうが!!」

























 ・・・新一は平次を振り切りバスルームへ逃げる。


 もちろん、鍵をかけてシャワーを浴びたのは――――――――・・・・言うまでもない。




































ひとくぎり



































 浴びながら新一は座り込む。

 そして、頭を抱えた。























「やべー・・・・・危うく俺も変な気分になるとこだった」



























 そして、深呼吸。





 おかげで身体と顔の火照りがおさまるまで、出られそうもない・・・・・・・





















Fin