雨は優しく







「そんな気にすんなや。お前のせいちゃうやろ」

「別に気にしてない」













 寒い夜だった。

 雨の降る、冷たい夜だった。















「なら何で、んな顔しとるん」

「悪かったな。この顔は生まれつきだ」

「そーゆー意味とちゃうねんけど」

「・・・・・ただ、ちょっと思っただけだ。「人間」て――――――――――・・・・本当に理不尽な生き物だよな」

「は?」

















 出先でまた事件に遭遇した2人。

 いつもの通り、推理披露で犯人を指名した新一。

 















 ・・・・・その後で闇を見つめて雨の中考え込んでいたから、話し掛けた平次。

 





















 淡々と語る口調が、響く。





























「感情なんて有るから悩むんだ。有るから・・・・・人は苦しみもがく」

「工藤」

「そう思わないか?」





















 そう言って新一は微笑った。

 濡れた髪を顔を平次に向け、やわらかく。































 雨は冷たかった。

 けれど。





























 ・・・・・・何故か、それは優しかった。 























 











 感情があるから悩む。

 気持ちが有るから、苦しむ。























 だから。







































 ・・・・・・だから雨は今日も俺を癒す。
















































Fin