想いの真実

 

 雨が降っていた。
 風も吹かず、まっすぐに強く。

「︙︙工藤?

 


 

 家の近くの本屋まで、出かけていた帰りだった。
 目当ての雑誌と新発売の缶珈琲を買った平次は、足早に公園を通り過ぎようとした。

 薄暗い公園の、しかも夜は二十四時を過ぎているこんな時間。
 雨も降ってる柵の近くのベンチの横に、そいつはいた。

「お前︙︙工藤やろ?

 そうして向けられた顔は、確かに工藤新一。
 服部平次と共に高校生探偵として、警視庁では知らない者はいない存在。

 しかし返ってきた答えは︙︙予想外だった。

「︙︙誰だ、おまえ」
「は?

 思わず、呆けた声を出す。
 近付き彼の濡れる肩を揺らした。

「あんまり会うてへん言うたかて︙︙昨日も話したのにどうゆーこっちゃ!? おい工藤何か言え!

 揺さぶられ、彼は平次の手を振り払う。
 そして睨み付けた。

「離せ」
「︙︙冗談言うてるわけや︙︙ないんか」

 これは警戒の目。
 知っている顔から発せられるその視線に、平次は衝撃を受ける。

 この顔に似た人間は、知り合いにもいるが︙︙
 でもどう見てもこいつは、声も体つきも工藤新一としか思えない。

「ほんなら、あんたの名前は?
「︙︙」

 強く打ち付ける雨に、声がかき消される。
 そして冷静に考えた。
 
 昨日も『コナン』の『工藤新一』と電話した。
 しかもここは大阪で、あっちは東京。
 
 ︙︙他人のそら似?

「あ」

 気がつくと、目の前からその男は消えていて。
 ひっくり返った自分の傘に、未だ激しく雨が打ち付けていた。

 

「アカン。気になって寝られへん︙︙」

 平次は、さっきの男が気になって仕方ない。
 家に戻り部屋で雑誌を読んでいる時も、片時も頭から離れない。
 
 毛利の家に電話して、とりあえず『コナン』がいるのか聞こうと思ってもみた。
 しかし夜中の一時を過ぎていて、連絡していい時間じゃない。

 三時を廻っても寝付けない。
 だから平次は、もう一度あの公園へ行ってみることにした。

 


 

 雨は上がったようだ。
 水たまりを、ひょいと飛び越え公園の入り口に立つ。

 夜の公園は何とも言えない空気が包む。
 街灯が、平次をあの場所まで導いた。

 蒸し暑い。
 さわさわと、生ぬるい風が揺らぐ。

「やっぱりおったな」

 最初に見つけた場所。
 そこに、うずくまりそいつは眠っていた。

「おい、起きい」

 ぺちぺちと頬をたたく。
 しかし手に伝わってきた温度が、異常なまでに熱かった。

「︙︙おいおいマジか」

 ここまで来て放っておく訳にいかず、服部は息をつき、彼を背負い家に戻った。

 

 差し示す体温計は三八度。
 額のタオルを替えながら、平次は自分のベットを占領している男の顔を眺める。

 ︙︙やっぱ工藤にしか見えんへんな。

 自分と対照的な肌の白さ。
 輪郭、雰囲気、声など全てが『工藤新一』を表している。

 しかしさすがに睡魔が襲ってきたようだ。時計を見ると四時が近い。
 平次はそのままベットの脇で、眠りに落ちていた。

 


 

 朝の光で目が覚める。
 しかし例の男は、ベッドにいなかった。

「︙︙どこ行ったんやろ」

 欠伸あくびをしながら部屋を見渡すと、窓際の椅子に座る彼を見つける。

「起きて大丈夫なん?
「昨日の︙︙」
「悪い予感して戻ったら案の定、雨ん中で意識のうなっとるって︙︙あかん展開やろ」
「︙︙」
「とにかく風呂用意してくるし暖まったほうがええ。話は後や」

 母親にもこの状況を説明しなければ。
 平次は風呂の準備が出来た頃に着替えを持たせ、彼を案内する。その後、スマートフォンを取り出した。

『服部? なんだ朝から』
!

 コナンの声だ。
 という事は︙︙

「工藤か? やっぱおまえ、元に戻っとらんのやな!?
『︙︙は?

 相変わらずの冷たい返し。 
 何の用だと言われるのと同時に、平次は昨日からの出来事を一気に話した。

「な? フシギやろ」
『単なるソックリさん、とやらなんじゃねえのか?
「俺も最初はそう思とったんやけど︙︙見れば見るほど工藤としか思えへんのや」
『︙︙お前、俺のホントの姿そんな見てねえだろ』

 台所へ移動し、冷蔵庫からアイスコーヒーを取り出す。
 ひと息に飲むと話を続けた。

「せやけどなあ︙︙」
『なあ、服部』
「あ。あいつ出てきよったわ。ほんなら、何か聞き出したらまた連絡するさかい!
『おい服部!』 
 
 コナンは何か言おうとしたが、平次は会話を終わらせてしまう。
 そうして暗くなった画面を見つめ、僅かに痛む頭を押さえた。

 何か思い当たる気がする。
 でも、解らない。

 今日夢の中で、見覚えのある部屋が見えた。
 かと思うと、真っ暗い闇の中で雨に濡れていた。
   
 ︙︙夢は、ただの夢だと思うのだが、何かひっかかった。

 


 

「気分はどうや?
「︙︙大丈夫」
「そら良かった。熱も下がったようやし、これ食うたら家まで送ったるわ。ドコ住んどるん?」
「解らない」
「へ?
「気がついたら︙︙あそこにいた」

 朝食を持ってきた平次。椅子に座らせ、勧める。
 しかし予想外の返答が聞こえ、一瞬固まった。

「えー︙︙ちゅうことは?
「お前、昨日なんとかって言ってたよな。俺を知ってるのか」

 平次は混乱してくる。
 しかし冷静に、ある事を確かめるため彼の頭を引き寄せた。

 ︙︙その後頭部には、痛々しい傷跡が残っている。

 黒の組織に襲われた工藤新一は、頭を殴られた痕が消えずに残っていた。
 普段は髪の毛に隠れて見えなくて良かったよと、コナンが以前見せてくれたのを思い出す。

 この傷跡が『工藤新一』である証明︙︙

 ︙︙そうか。

 新一は元に戻る事に成功し、平次を驚かそうと思ってこんな芝居をしている。
 電話に出たのも、あのコナンの正体を知っている博士とかが、変声機を使っているに違いない。

「俺んこと、知らんよな?
「知らない」
「俺は平次や、服部平次。お前は工藤。工藤新一」 
「くどう、しんいち︙︙しん、いち︙︙」

 目の前の男は、確かめる様に何度も呟く。
 どこまで演技を続けるつもりや︙︙?

「せや。しかもな」
?
「俺ら、こうゆう関係なんやけど?

 だから平次はおもむろに顔を引き寄せ、その唇すれすれの頬に自分のそれを合わせた。

 ︙︙『工藤新一』は目を見開いたまま固まっている。  

 そりゃそうだ。
 まさか平次がこんな行動を取ってくるとは、思ってなかったに違いない。

 接触はすぐに終わる。
 次に来るであろう衝撃に備えるため、平次は身構える。

 いくら何でもここまでされて、演技を続ける訳がない。
 すぐに蹴りだの拳だのが飛んでくるはずだ。

 ︙︙さあ、とっとと種明かしせんかい、工藤!

 勝ち誇った顔をして反応を待っていた平次。
 けれど、次に聞こえてきたのは︙︙

「そうなのか。悪い、何も解らなくて︙︙その、平次」

 服部平次を『平次』と呼ぶ『工藤新一』の声だった。

 


 

 さすがに平次は動揺を隠せない。

 まだ演技が続いているのだろうか?
 こちらの反応を見て、楽しんでいるのだろうか?

 ︙︙まさか、ほんまに別人?
 せやったら俺はなんちゅーことを︙︙

 
「どうかしたか」
「悪い。ちょお電話してくるさかい、飯食うとって!

 部屋を出ると新一のLINEを出す。
 ワンコールで、相手は出た。

『おう。進捗あったか』
「工藤お前、ホンマは博士とかなんやろ!?
『︙︙はあ?
「とぼけんな! 工藤は昨日からこっちに来とる! 俺んこと騙そ思て元に戻ったの内緒にしとったんやろうけど、あいつ記憶なくなっとるで? どっかで頭打ったんちゃうやろな!?」 
『おい。言ってる事が全く解んねえぞ』
『新一君、どうかしたのか』
!

 平次は驚く。
 画面の向こうからコナンの声と共に、重なるようにその博士の声が聞こえたのである。
 
 阿笠博士とやらがあの変声機を使って『コナン』として通話をしてないとすると︙︙?
 いや待て、あの家にはまだ他にも正体を知っている人間がいる。

「工藤、ビデオ通話に切り替えるで。ええか?
『ん? ああ』

 言うなり音声通話からビデオ通話に切り替える。

『︙︙おい服部、説明しろ』

 江戸川コナンが映っている。
 背景には博士と、灰原哀が奥の方でパソコンに向かっている姿。

 彼らは阿笠邸にいた。

「ちっさいねーちゃんがそこ居るっちゅーことは︙︙お前はホンマの工藤なんやな」
『さっきから何なんだ? 俺はまだコナンで新一に戻ってもねえし、大阪に行ってもねえ』 
「訳わからん︙︙確かにお前は工藤で、こっちにおんのも工藤︙︙どうなっとんねん?

 服部は廊下で背中から崩れ落ちる。

 画面に映る『コナン』は、平次のことを『服部』と呼んでいる。
 いつもの口調で『服部』と。

 ︙︙でも、こちらにいるのも『工藤新一』。
 
『そいつと話せるか』
「へ?
『話してみれば何か解るかも知れないだろ』
「そやな。ちょお待っとれや」

 立ち上がり部屋へ戻る。
 言われた通り出された朝食を摂っている彼に、スマートフォンを差し出した。

?
「ええから、話してみ」
「︙︙」

 受け取ったその画面に、誰かが映っている。
 彼は恐る恐る覗き込んだ。
 
「もしもし︙︙」
『︙︙おいおい参ったな。ホントに俺じゃねえか』
「え?
『分離したってのか︙︙どうなってんだ』

 少しの沈黙。
 『彼』は、この状況にどうしたらいいのか解らず、平次を向く。

 その上目遣いが画面越しに見え、コナンはどうにも気色悪くて堪らない。
 ︙︙どうやらそれは、平次も同じだった。

「どうするん?『こっちの工藤』は妙に素直で心臓に悪過ぎや︙︙はよ引き取って」
『マジであり得ねえ︙︙』
「そもそもお前が『コナン』になっとんのがあり得へんやんか。今更、高校生バージョンと小学生バージョンに分裂しても驚くかいな。まあ、正直さっきまではテンパっとったけどな」

 『工藤新一』としての『意識』は向こうの『コナン』にある。
 だから、ここにいる彼には『何もない』

 平次はスマートフォンを取り、画面へ向いた。
 すると青い顔をしたコナンが頭を抱え、苦しそうに肩で息をしている。

「どないした?
『︙︙悪い服部。そいつこっちに連れてきてくんねえか︙︙工藤の家に頼む」
「大丈夫か。三時間はかかるで」
『俺たちは会わなくちゃならない︙︙だから』
「よっしゃ。ほんなら今から出るわ」

 電話を切る。

 いきなり具合が悪くなった画面の中の『コナン』。
 覗き込んでいた『新一』も驚き、戸惑っていたことで確信する。

 『彼』が『工藤新一』だと『コナン』が認識したことで、元に戻ろうとする『意識』が働いたのだ。
 だから出来るだけ早く届けなければ、今度は『工藤新一の意識』が危ない。

 平次は、その頭に自身の帽子を被せ「ほな行くで」と笑う。
 雨上がりの青い空の下、駅へと急いだ。

 


 

 新大阪から東京。そして米花駅に着いたのは昼過ぎだ。
 平次たちはタクシーで工藤邸へ向かった。車中、電話を掛ける。

「おう。もう着くで」
『︙︙玄関、鍵、開いてるから』

 苦しそうな声。
 少し前から、隣の『新一』の意識も朧気おぼろげになっている。

 ︙︙もう時間がないのだろう。

 やがて目的地へ到着。
 まだ歩ける状態の彼と共に、平次は玄関の扉を開けた。

「ここ︙︙」
「ん?
「知ってる︙︙なんで」
「ほー︙︙互いが近づくと、記憶も共有されるんかな」

 ガチャリと閉まる音を背中で聞きながら、妙に納得がいく状況に平次は聞いてみる。

「工藤新一の部屋。どこやと思う?
「『俺』の部屋︙︙」

 ぐるりと視線を泳がせた後、目の前の階段を登る。
 吹き抜けを右に進んだところの扉を迷わず開けた。

 ︙︙窓際のベッド。
 小さな影が、動く。

「よう、工藤新一」
「︙︙江戸川︙︙コナン」
「そうだ。戻ろう、『俺』に」

 その言葉と同時に、強烈な閃光と風が舞い込んだ。
 後を追ってきた平次は瞬間まぶたを閉じる。

 再び開いた目の先にいたのはコナン。 
 『江戸川コナン』だけが、ベットに横たわっていた。

 


 

 日が暮れ始めた頃。
 階段を降りてくる足音が、聞こえる。

「︙︙服部」
「おう。具合どや」
「もう平気だ」
「そら良かった」

 目をこすりながら現れたのは江戸川コナン。
 『工藤新一』の、現在かりの姿だ。

「︙︙眠ってたんだ」
「このまま帰るのもなあと思とったら、沖矢っちゅう兄ちゃんが現れてな。ビックリしたで」
「そうか。話してなかったな」

 コナンの姿になってから、新一は毛利家に世話になっている。
 だから暫くこの家は無人だったが、赤井秀一というFBI捜査官のとある事情により、この家を貸していた。

 彼なら防犯の面でも問題ない。
 もちろん工藤夫妻も了承済だったが、機会もなかったから平次には伝えていなかった。

「別にええて。お前の事情もあるやろし、言わんでも」
「︙︙」
「ああゆう大人が近くにおってくれて安心したわ。コドモのままやと、不便も多いしな」
「コナン君、お腹空いてませんか? 少し早いですが夕食を作りましたので一緒にどうでしょう」
「ありがとう。昴さんにも心配かけたね、ごめん」

 キッチンの方から現れたのは沖矢昴おきやすばる
 元々住んでいたアパートが火事になったことがキッカケで、工藤邸に住むことになった二十七歳の大学院生。

 だがその正体は、赤井秀一。
 工藤有希子から受け継いだ変装術と阿笠博士の変声機により成り立つ仮の姿で、日常生活を送っている。

 閃光の後コナンが起きないので、平次はとりあえず下へ降りてきた。
 リビングで適当に寛いでいたら沖矢が帰ってきたのだ。

 ︙︙赤井秀一とも会ったことがない平次。
 けれど。

 ひと目見て、彼を『新一の味方』と判断。
 この家に住まわせている事が、家族ぐるみの何よりの証拠だった。

「朝も昼も食うとらんかったし、助かったわ兄ちゃん」
「とんでもない。こんな賑やかな食事は久しぶりですし、僕も作りがいがあります」
「その前に服部、ちょっと」
? 何や」
「いいから来い」

 ぐいと平次の腕をひっぱると、コナンはリビングを出て適当な部屋に入る。
 この家は空き部屋が多いが沖矢がきちんと清掃しているのだろう。埃などはまったくなかった。

 扉が閉まるのを確認すると、ちょいちょいと自分の目線にかがませる。
 そして、平次を睨み付けた。

「誰と誰が、どういう関係だって︙︙?
「へ?

 忘れてた。
 本体が融合したのなら、あの記憶も共有されたのだ。

 体を伸ばし後ずさる。

「え、ちゃうちゃう聞いてくれ、あれはお前が俺んこと騙そ思てワザと記憶ないフリしとると思てやな! 確かめたろ思てつい︙︙口やないしセーフやろ?
「セーフとかの問題じゃねえ! それに名前で呼ばせやがって︙︙」

 腕時計の麻酔銃を平次に向け、狙いを定めている。
 まずい状況だ。

 沖矢が帰ってきていたし、コナンが起きるのを待たずさっさと帰れば良かった。
 今更思うが、時すでに遅し。

「あっちの工藤が勝手に呼んだんじゃ! 俺は知らん!
「そうゆう関係なら名前で呼ぶと思うのが普通だろうが︙︙誘導しといて言い訳すんな」
「何がアカンねん? お前かて俺んこと『平次にいちゃん』て呼んどるクセに!
!

 確かに。
 コナンは、冷静になり麻酔針をしまう。

 平次は大げさに息を付き、その場へ座り込んだ。

「まあ︙︙アレについては蘭ねえちゃんに上書き保存してもろてくれ」
「『コナン』じゃ無理に決まってんだろ。バカかてめえは」
「あ、せやったな。スマンスマン」

 蘭と両想いになったとはいえ、キスも頬止まり。
 だからこそこの記憶が流れ込んできた時、あまりの衝撃でベッドに倒れ込んだ。

 ︙︙コナンはじっと、手のひらをみる。

「どないした」
「いや。あいつと融合したんなら︙︙なんで『新一』の方に戻ってくれなかったのかなって」
「︙︙そうやな」
「寝る前にいつも思っちまうんだ。この体になったのは全部夢で︙︙目が覚めたら、俺は蘭と一緒に高校に通ってる筈だって」

 けれど夢みたいな『これ』が現実で。
 新一は今日も、二度目の小学校生活を送っている。

「せやからか︙︙」

 だから想いが実体化したのか。
 平次は、窓に視線を投げるコナンを見る。

 元の体に戻れないもどかしさと悔しさ。
 それが、実体として現れた。

 ︙︙どうして大阪に現れたのかは謎だけれど。

「ん?
「いや。ええ匂いしとるし、はよ食べに行こうや」
「そうだな」

 ホールへ出ると、ダイニングの入り口から沖矢が顔を覗かせていた。
 いつ頃来るのかと様子をうかがっていたのだろう。

 コナンは駆け寄る。

「ごめん昴さん、お待たせ」
「いえ。では用意しますね」
「あ、せやココ寝れるとこある? 俺今日、泊まらしてもらうわ」
「俺は毛利の家に戻るし。ベッド使っていいぞ」
「そうなん? 久々やし一緒に寝ようや。どおせお前ちっさいし、落ちんやろ?

 ︙︙どう考えても『新一』イコール『コナン』な会話。
 しかし昴の表情は何も変わらず、笑顔のまま。

 つまりはそういうこと。
 互いに余計なことは聞かない、話さない。でも理解している。

 だから、平次も笑った。

 


 

 雨が降っていた。
 風も吹かず、まっすぐに強く。

 あれは新一の心情を表していた。
 だから雨の中で、生まれた。

 想いの真実。

 ︙︙それは、今また彼の中にある。

 

[了]

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